ふんどしには大きく分けて,
などがあります。ここでは,「六尺ふんどし」,「越中ふんどし」,「もっこふんどし」,について説明します。図1 「前垂式」六尺ふんどし | 図2 「前袋式」六尺ふんどし | 図3 六尺ふんどし(後) |
写真1 「オンヤサー」のかけ声とともに 六尺ふんどしの子どもたちが 町をねり歩きます。 |
写真2 ちょっと道草。 |
島立堀米の裸祭り 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
島立堀米の裸祭り 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
大人の場合,長さ180cmから300cmくらい,幅16cmから34cmくらいの木綿の布からできたふんどしのことをいいます。子どもは長さ,幅とも短くなります。「尺」というのは昔の長さの単位のことで,鯨尺(一尺=約38cm)と曲尺(一尺=約30cm)とがあります。ですから六尺とは,鯨尺の場合約38cm×6=約228cm,曲尺の場合約30cm×6=約180cmとなります。着るものには,鯨尺の方を使いますので,六尺ふんどしの長さは約228cmです。ですがこの長さはあくまでめやすだと私は思います。なぜなら,大人か子どもか,また体の大きさによっても長さは違うはずだからです。
六尺ふんどしはさらに,「前垂式」と「前袋式」に分かれます。「前垂式」とは,図1のように,前がエプロンのような形になるものをいい,「前袋式」とは,図2のように,前が逆三角形の形になるようなものをいいます。ふつう六尺ふんどしといえば,「前袋式」をさすことが多いようです。後はともに図3のようなTバック型になります。
六尺ふんどしのちょうど良い長さを求める方法として,両手をま横に広げたいっぱいの長さの1.5倍を求めるというやり方があります。しかし,これは体の大きさがふつうの人にはあてはまりますが,太りすぎている人や,やせすぎている人にはあてはまりません。
きりりとひきしまることや見た目のかっこ良さが特徴で,水泳やお祭りで主に用いられます。
写真3 前袋式六尺ふんどしの例 |
図4 越中ふんどしの形 | 図5 越中ふんどし(前) | 図6 越中ふんどし(後) |
写真4 越中ふんどしでは だかまいりをする子どもたち。 |
写真5 「さぶ~!」越中ふん どしでみそぎをする男の子。 |
青島神社裸まいり 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
青島神社裸まいり 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
越中ふんどしは,図4のように,大人の場合,長さ約100cm,幅約34cmの木綿の布に細いひもをぬいつけた形をしています。子どもの場合は長さ,幅とも短くなります。図5は前から見た姿,図6は後から見た姿です。
つけかたが簡単で,つけ心地も良いことから,普段着として愛用している人が多いのが特徴です。
写真6 子ども用越中ふんどしの例 | 写真7 子ども用と大人用の比較 |
写真8 子ども用のもっこふんどし 笹久保古式土俵入 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
写真9 もっこふんどしを締めて気合い十分 笹久保古式土俵入 写真提供:Wa☆Daフォトギャラリー |
「もっこふんどし」は,大人用では,長さ70cm程度,幅34cm程度の布の両端にひもを通したもの。土木工事などで土を運ぶもっこに形が似ているためこの名がついたと言われています。