ふんどしの基礎知識きそちしき

ふんどしの種類しゅるい

ふんどしには大きく分けて，

• 六尺ろくしゃくふんどし
• 越中えっちゅうふんどし
• もっこふんどし
• 黒猫くろねこふんどし
• 割わりふんどし
• お祭まつりの締しめ込こみ
• 相撲すもうのまわし

などがあります。ここでは，「六尺ろくしゃくふんどし」，「越中えっちゅうふんどし」，「もっこふんどし」，について説明せつめいします。

六尺ろくしゃくふんどし

大人の場合，長さ180cmから300cmくらい，幅はば16cmから34cmくらいの木綿もめんの布ぬのからできたふんどしのことをいいます。子どもは長さ，幅はばとも短みじかくなります。「尺しゃく」というのは昔むかしの長さの単位たんいのことで，鯨尺くじらじゃく（一尺いっしゃく＝約やく38cm）と曲尺かねじゃく（一尺いっしゃく＝約やく30cm）とがあります。ですから六尺ろくしゃくとは，鯨尺くじらじゃくの場合約やく38cm×6＝約やく228cm，曲尺かねじゃくの場合約やく30cm×6＝約やく180cmとなります。着きるものには，鯨尺くじらじゃくの方を使つかいますので，六尺ろくしゃくふんどしの長さは約やく228cmです。ですがこの長さはあくまでめやすだと私は思います。なぜなら，大人か子どもか，また体の大きさによっても長さは違ちがうはずだからです。

六尺ろくしゃくふんどしはさらに，「前垂式まえだれしき」と「前袋式まえぶくろしき」に分かれます。「前垂式まえだれしき」とは，図ず1のように，前がエプロンのような形になるものをいい，「前袋式まえぶくろしき」とは，図ず2のように，前が逆ぎゃく三角形の形になるようなものをいいます。ふつう六尺ろくしゃくふんどしといえば，「前袋式まえぶくろしき」をさすことが多いようです。後はともに図ず3のようなTバック型がたになります。

六尺ろくしゃくふんどしのちょうど良よい長さを求もとめる方法ほうほうとして，両手りょうてをま横よこに広げたいっぱいの長さの1.5倍ばいを求もとめるというやり方があります。しかし，これは体の大きさがふつうの人にはあてはまりますが，太りすぎている人や，やせすぎている人にはあてはまりません。

きりりとひきしまることや見た目のかっこ良よさが特徴とくちょうで，水泳すいえいやお祭まつりで主おもに用いられます。

越中えっちゅうふんどし

越中えっちゅうふんどしは，図ず4のように，大人の場合，長さ約やく100cm，幅はば約やく34cmの木綿もめんの布ぬのに細いひもをぬいつけた形をしています。子どもの場合は長さ，幅はばとも短みじかくなります。図ず5は前から見た姿すがた，図ず6は後から見た姿すがたです。

つけかたが簡単かんたんで，つけ心地ごこちも良よいことから，普段着ふだんぎとして愛用あいようしている人が多いのが特徴とくちょうです。

もっこふんどし

「もっこふんどし」は，大人用では，長さ70cm程度ていど，幅はば34cm程度ていどの布ぬのの両端りょうはしにひもを通とおしたもの。土木工事こうじなどで土を運はこぶもっこに形が似にているためこの名がついたと言われています。